プロフィールおかわりVol.5

やっと本題といいますか、社会人になっての私です(笑)。就職先は大手居酒屋、株式会社D庄(一応なぜか名前は伏せてイニシャル・笑)。

何かしたいとか、どうしたいという明確な目標が全くなく、ただ料理人の仕事を探していた時、「労働省認可の学校を運営」とあり、一年間学校に半日通い、半日仕事というシステムに惹かれて入社を決めました。本社が東京都大田区の大森にあって、学校もその近く…確か…。南武線の武蔵小杉だったか武蔵新城の寮に入りました。

 

新入社員研修の最終日近くに希望の店舗業態を聞かれて…確か、選択肢は一番多い海鮮居酒屋D庄か、串専門店か、刺身居酒屋か、いくつかあったと記憶しています。その時、人事の担当の方が**「刺身居酒屋で今まで新入社員で1年続いた人はいない」**と言った瞬間、「ハイ、そこに行きます!」って言っていました。

もうね、なんなんですかね? 自分ではっきり言えますけど、人より根性ないし、忍耐力があるわけでも、器用なわけでもないのですが、その時、なぜか自信というか、「やってやる」的なものは人一倍あったのです。もちろん、そのやる気って大切だと思うし、かっこいいと思うんですけどね。それには一つ、条件があると思うんです。それは、実際にやり抜くこと!

先に言いますと、私はこの会社、その刺身居酒屋を半年で辞めました。もう泣きながら逃げ出したんです(笑)。やり抜くことできないのに、かっこつけて「やります」って、めっちゃかっこ悪っ!! 今は笑えます…。

午前中は学校に通って、夕方から配属された店舗で実労働するというシステムでした。でも現実として、店舗としては人件費を一人分払いながら半日しか働かない、しかも高校を卒業したばかりの新社会人を迎える、ということで、歓迎されないんです。それはすぐに分かりました。なぜかというと、「学校早く辞めろ」と優しく言われるからです。分かりますけどね、店舗としては負担ばかりですから。でも、会社の方針に逆らうわけにはいかないので、もちろん…。なので、自分の意向で学校を辞めて、現場で一日働きたいです、と言わせるという感じで。私はまんまと(笑)、「先輩にこれ以上負担をかけてはいけない」って学校を辞めました(笑)。

で、いよいよ晴れて新社会人です、という気持ちで働いたのですが…きつかったー、もう何もかも。子供だったのです。すべてがきつかった。それでも、先輩に「絶対に泣かす」と言われた時も、「はあ? 泣くかあ!!」とかなり気合いは入っていたのですが…ご存知かと思いますが、なかなかバイオレンスな業態でしたので、心身ともにきつかったです。細かいエピソードはさすがに書けませんが(笑)、で、先輩のご希望どおり、ある時、泣きました。

自分でもびっくりするくらい、涙が止まらない…。先輩に投げつけられた財布(先輩の)の中身を拾っていたら、涙が出て止まらなくなってしまって…。情けなさと、口惜しさだったのかな? まあそれでも少しばかりの根性でつなぎとめていたのですが、ある朝、電車からお店の最寄りの駅で降りられなくなって、店長に「もう行けません」と泣きながら電話しました。

過去って素敵ですね、こうして話せる。でも、この話は10年間あまり人には言えなかったです。そりゃそうです。情けない100%の話なんですもの(笑)。どう自分を弁護しようとしてもできない情けなさ(笑)。そんなこんなで、私は半年で泣きながら最初の会社を逃げ出したというレッテルをゲットできました。