プロフィールおかわりVol.7

というわけで、私は半年で会社を退社しました。とにかく辛いだけで辞めてしまったので、自分が情けなくて、料理の世界が怖くて。一度実家に戻って、フリーターを1年半くらいしていました。私の人生で最高にネガティブな時期でしたね。自分が嫌いで情けなくて、でも何をしたらいいかも分からなくて不安で…。

でも、なぜだか飲食業界で働き続けていました。好きだったからじゃなくて、いや、むしろ怖くて嫌だったのですが、他に選択肢を見つけられなかっただけだと思います。とにかく毎日ネガティブに過ごして1年くらい経った頃だったでしょうか、ふと私は思ったのです。

「こんな自分、本当に嫌だな。こんな自分を誰が認めてくれるのか、好きになってくれるのか、いるわけない…。なら、自分くらいは自分のこと好きにならなきゃ」って。こんな自分を好きになれるのは自分くらいだなって。なんかそう思ったら、少し上を向けるようになりました。

とはいえ、急に状況も自分も変われるわけではありません。弱い自分も、ダメな過去も受け止めつつ、何とか自分を好きになる方法を考えていたら、アイデアが浮かんだんです! 「学校に行こう!」って。もう一度学校に入って卒業して、それで晴れて新社会人を仕切り直そうと考えました。いいアイデアでしょ?(笑)

それでやっぱり料理しか考えられず(笑)、調理学校を探しました。さすがに親にお金を払ってもらうわけにはいかないので、夜間の一番学費が安い学校を探しました。色々な条件が合ったので、新宿調理専門学校に決めました。目標を決めるのって本当に大切ですね。この時の私の目標は、**「学校を卒業してもう一度新社会人になる」**ことでした。

もう、やることは単純明快。とにかく働きました。まずは入学金と1年目の学費を稼がないといけなかったので、アルバイトを3つ掛け持ちして、3ヶ月は休みなしで働きました。3ヶ月後に倒れたのですが(笑)、でも、入学までに何とか費用を用意できて、入ることができましたよ、新宿調理専門学校!

学校は1年半でしたので、残りの学費は学校に通いながら稼いだのですが、実家から通っていては時間がもったいない。そこで、親戚のつてで下宿させてもらえるところが見つかり、京王線のつつじヶ丘駅から通うようにしたのです。卒業自体が目的だったので、授業はほとんど寝ていました(笑)。でもそれでいいと思っていましたから、安くない学費をもったいないとは思いませんでした。だって、卒業自体が目的だったし、もっと言えば「今から新社会人です」って言えればそれでよかった。過去を消せればよかったのでね。