新宿調理専門学校は西新宿のアイランドタワー別館にあり、いわゆる新宿オフィス街のど真ん中でした。高層ビル群の高さにビビりましたね(笑)。学校は夜間でしたので、夜の18時30分から21時までだったと思います(確か)。
この夜間学校の同級生は10代から50代まで、本当に年齢層も目的もバラバラでした。私はこの時まだ二十歳でしたから、若い方でしたね。大体の人はサラリーマンをしながら次のステップを考えて、夜は残業を断り学校に通っていたと思います。今考えるとすごいな、と思います。
そして私は、次の学費と、安いとはいえ下宿代と生活費のためにやはりアルバイトを探すのですが、学校に近くてしかも深夜帯のアルバイトにしようと考え(時給が高いので)、見つけたのが、私の人生にとって大切なターニングポイントの一つとなった**「ロイヤルホスト」**です。
夜の10時から翌朝の7時までの深夜アルバイト。時給もいいですし、学校からも近い(本当にすぐ近く)。さらに、オープンスタッフ募集でしたのでなんだかいいなと…。でも、その時なんとなく接客係でやろうと思い、キッチンスタッフではなくサービススタッフで面接に行き、採用していただきました。最初の仕事を辞めてからうだうだと働いていた時も、学校に通うためにめちゃくちゃに働いていた時も、ずっと料理人、厨房スタッフで働いていたのですが、学校でも料理の勉強をするわけだし、サービスもしよう、と何となしにそうしたのです。
オープニングスタッフとしてたくさんの仲間と一緒にトレーニングをして、オープンを迎えるまで、本当に楽しかったです。本当に! 多分、初めて仕事が楽しいと感じました。同じスタートラインの仲間と一緒にオープンの喜びを共有できたあの体験は、本当に今でも私の大切な思い出です。
私が働いたロイヤルホスト、正確には**「ザ・ロイヤルホスト&ステーキハウス」**でした。本店です。それまでロイヤルホストには本店という店舗はなく(強いて言えば桜新町でしょうか?)、この時、1階はロイヤルホスト、2階は本格アメリカンステーキハウスというスタイルの店舗でした。
かっこよかったですよ(笑)。ここで言っておきますが、私はロイヤルホストを愛しています。めちゃめちゃ好きです。ロイヤルの経営基本理念は今でも暗唱できます(笑)。すごく影響を受けましたし、楽しかったです。
そして、私の今も大切な人に出会ったのです。その人はステーキハウスの副店長として、オープンして少し後に来たのですが、その人には仕事中もプライベートでもたくさんの学びをいただきました。あのタイミングでその人に会わなければ、私は飲食業にはいなかったかもしれません。とにかく感謝しています。ありがとうございます。今でも連絡は取ったりしますし、私の結婚式にも来ていただきました。
過去を振り返ると、人生は出会いがあり、その出会いで人生は決まっていくんだと思います。もちろん本質というか、自分自身って生まれた時から変わらずにいただいてきたもので生かされていると思うのですが、きっと、その自分の中に宿る熱いものに気づかせてくれるきっかけって、人との出会いだなと、振り返ると思うのです。そう思って振り返ってみると、出会いって必然だなと思うのです。